在宅療養とは(その1)

今回は在宅医療とはというタイトルです.

前回の訪問診療と往診では,いきなり在宅医療の具体的な方法論から入ってしまい,在宅医療に縁のない方には混乱させてしまったのではないかと反省しております.
今回から,在宅医療について私の思うところを徒然なるままに書いていこうと思います.在宅医療とはこんなものなのかなぁというイメージを持って頂けたら幸いです.

また,これまでの自身のブログを読み返して,「〜です〜ます」調はとても読みづらいことに気づきました.
今後は「〜である」調に変更させて頂きます.
以前の方が良かったという読者の方は,受診の際にでも直接私に教えてください.

では・・・

訪問診療の具体的な方法論の前に,なぜ訪問診療が必要なのかを考える必要がある.

ご存知の通り,日本は世界的にも類をみないスピードで少子高齢化が進んでいる.
高齢者の方は健康を害しやすく,また病状も急変しやすいため,入院となってしまう事が多い.
一度入院してしまうと,ご家族は介護の負担から解放され,またさらに,病院に入院していれば安心であるという理由で,なかなか退院に応じてもらえない事が多い.
また,近年では核家族化の影響から独居老人も増え,独居生活への退院自体が困難な場合もある.
以上のように病状的には退院可能であるが,周辺環境の問題から退院出来ずに入院が長期化する「社会的入院」が問題となった.

以上のように冷たく書くと,いかにも家族が怠慢で悪者のように聞こえてしまうが,私が病棟医をバリバリやっていた頃の記憶でも,どんなに家族が頑張っても「こりゃあ自宅退院は無理だ」って状況がいくらでもあった.
そもそも家族も高齢者だったり,家族全員フルタイムで働いていたりするから.

最初に明記しておくが,ご家族は悪くないし,当然入院している患者さんも悪くない.私は悪者探しをしているのではない.
日本の社会保障システムや我々国民の意識が,急激な人口動態の変化についていけないのが原因ではないかと思っている.

つづく

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このページは、院長が2010年3月10日 00:35に書いたブログ記事です。

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